毎年5月末に発行している「あゆみ」から、修了式園長式辞を再掲しました。

◆平成26年度(H27.3.21)

 お彼岸らしく良いお天気に恵まれ、本日ここにご来賓として学校法人清行学園理事の皆様、越前イングリッシュセンター英語講師の先生並びに多くの保護者の皆様にご出席いただき、記念すべき第50回目の修了式を挙行できますこと、厚くお礼申し上げます。
 修了生の皆さん、ご修了おめでとうございます。
 今年度は、由紀さおりさんをお迎えしての童謡で伝える会、創立50周年記念式典、初めてハーモニーホールで開催したお遊戯会など大変忙しい一年でした。園全体を会場とした作品展も忘れられない思い出です。これから皆さんは小学校と言う新しい世界で、勉強していくことになりますが、この修了式に当たり、こども園で学んだことで、ぜひ皆さんに覚えておいてほしいことを話したいと思います。
 皆さんは給食やお弁当を食べるとき、手を合わせて「いただきます」と言いますね。この「いただきます」、実はもっと長い言葉なのです。
「多くのいのちと、みなさまのおかげにより、このごちそうにめぐまれました。」
「深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。」
 皆がおいしい、おいしいと食べているもの、お肉、おさかな、野菜、またお米やパンも、元はみないのちあるものでした。「あなたの体はあなたの食べたものでできている」と言うコマーシャルがありますが、その食べものは多くの尊いいのちでできているのです。それが、収穫されたり、運ばれたり、お料理をされたり、いろいろな多くの人のおかげで食べられるようになるのです。だから、感謝の気持ちを込めて、ありがたく「いただきます」。
 人は自分ひとりで生きているのではありません。いろいろな人、いろいろなものに支えられて生きていることを、食事のあいさつをするときに思い出してください。そうして、みんな仲良く楽しい小学校生活を送ってほしいと思います。
 保護者の皆様、本日はお子様のご修了、おめでとうございます。こどもたち一人ひとりの晴れがましい姿を、感慨深くご覧になったことと思います。こどもたちが巣立つ先は、希望に満ち溢れた世界であると同時に様々な困難が待ち受ける世界でもあります。
「道に迷うことこそが、道を知ることだ。」スワヒリ語のことわざだそうです。
 道は一つではない、道に迷ったとしてもその経験を活かして、また新たな道を見つければいいのです。歩いてきて迷った道は、新しい道を歩む糧ともなります。失敗を重ねてこそ人は成長していきます。子どもたちには少し難しい言葉かもしれませんが、保護者の皆様の頭の片隅にでも覚えておいていただけたら幸いです。
 新年度から新しい認定こども園制度が始まります。幼稚園と保育所と言った二重行政から、内閣府下の新しい制度下に入り、51年目の春を迎えることになります。施設名称も「昭和認定こども園昭和幼稚園」に統一する予定です。まだまだ手探り状態ではありますが、50年に亘って培ってきたものを生かして行くべく職員一同力を合わせていきたいと思います。
 最後に、日頃より保護者の皆様から本園の教育に対し、深いご理解とご助力をいただいていますことに感謝申し上げ、式辞とさせていただきます。

◆創立50周年記念式辞(H26.12.6)

 昭和幼稚園創立50周年にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 本日は今年一番の寒波の中、学校法人清行学園の理事の皆様をはじめ、旧職員の皆様、保護者会会長をお勤めいただきました方々並びに現保護者会役員の皆様をお迎えして、式典を執り行うことができますこと、厚くお礼申し上げます。
 さて、昭和幼稚園は昭和40年(1965年)3月31日、宗教法人清行寺立の幼稚園として創設されました。このときの定員は80名で園児数51名からのスタートでした。教職員は園長を含めて5名でした。
 記録によりますと、昭和49年には園児数は203名に達し、昭和50年の園則には定員200名とあります。学校法人の認可を受けたのは昭和52年(1977年)4月30日、このときの定員も200名です。教職員は園長を含めて12名になっていました。それからしばらくは園児数の多い時代が続いています。
 しかし徐々に少子化の影響を受け始め、国の幼稚園教育施策の変動とともに、預かり保育や満三歳児保育の開始など、本園を取り巻く環境は大きく変化してきました。そのもっとも大きなものが平成23年度認定こども園を設立し、学校法人下で保育所を設立したことにあります。満3歳児保育を続けていくうちに「学校」と言う施設の中でより幼い園児たちを教育していくうえでのジレンマを感じていた前園長は、より適切な環境作りを目指していました。それが福井市の保育所定員移譲の流れと合致し、保育園開設に至ったわけです。ただ監督官庁が、幼稚園は文部科学省、保育所は厚生労働省と言う二重行政の中、当初の構想が完全に実現したわけではありません。園地の狭さもあって、幼稚園舎と保育園舎は別々の建物にならざるを得ず、また施設の利用も制約がありました。
 来春から発足する「子ども子育て支援新制度」下の認定こども園は幼保が一体となった新しい施設です。前園長の理想に少しは近づいてきているのではないかと感じています。
 今年度、新制度について様々な研修に参加してきました。そこで強く感じましたのは、幼児を預ける側及び受け入れる側にとっての制度的な整備に重点があると言うことです。一つの施設で、さまざまな受け入れ方利用の仕方が可能となります。しかし、育てられ教育される幼児の側からの視点があまりにも少ないのです。

 金子みすずさんの詩に「私と小鳥と鈴と」と言うのがあります。

  私が両手をひろげても、
  お空はちっとも飛べないが、
  飛べる小鳥は私のように、
  地面を速く走れない。

  私が体をゆすっても、
  きれいな音はでないけど、
  あの鳴る鈴は私のように、
  たくさんな唄は知らないよ。

  鈴と、小鳥と、それから私、
  みんなちがって、みんないい。

 「みんなちがって、みんないい」
 新しい制度に、園児たちの教育保育の多様性をしっかり肉付けしていくように次の十年は努力してまいりたいと考えます。ご参集くださいました皆様のご指導ご鞭撻を受け、さらに精進していきたいと思います。
 最後に皆様のますますのご発展とご健勝をお祈りし、ごあいさつとさせていただきます。

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